'26/8/6 〜 8/21 サド・オマージュ -defy-

サド・オマージュ -defy- メインビジュアル(空山基)

展示期間

2026年8月6日(木)~8月21日(金)

営業時間:平日12:00~19:00(最終入場18:30まで)土日祝・最終日12:00~17:00(最終入場16:30) 会期中無休

August 6 - August 21 , 2026
OPEN:Saturday&Sunday&Holiday&Final day 12-5 pm / Weekdays 12-7 pm

◆今展示の一部展示作品には性的表現を含む刺激の強い作品が含まれています。ご了承のうえご入場いただきますようお願い申し上げます。

展示会場

ヴァニラ画廊 展示室A

ヴァニラ画廊

〒104-0061 東京都中央区銀座8-10-7東成ビル地下二階

VANILLA GALLERY
TOSEI Bld. B2F, 8-10-7 Ginza Chuo-ku Tokyo,104-0061 JAPAN

東京メトロ 新橋駅 1番出口より徒歩5分/JR 新橋駅 銀座口より徒歩8分
東京メトロ銀座駅 A3出口より徒歩9分/大江戸線汐留駅 銀座口より徒歩9分

詳しいアクセスはこちらから

入場料

当日券1,000円

展示室Bも同時にご覧いただけます

Admission fee:¥1,000(Door)


-あなたの哲学が全てをふきとばしてくれるでしょう-
(ジュリエット物語又は悪徳の栄えより)

アルフォンス=フランソワ・マルキ・ド・サド(サド侯爵、1740–1814)は、フランス・パリに生まれました。幼少期にジャック・ド・サド神父のもとで教育を受け、16歳から7年間の軍務に就きます。1763年の結婚以降、彼は度重なる性スキャンダルやキリスト教冒涜、女性への暴行や服毒事件などにより逮捕・拘留・投獄と釈放を繰り返し、最終的にはバスティーユ監獄に収監されました。代表作である『ソドム百二十日』『アリーヌとヴァルクール』『ジュスティーヌ』などは、この獄中で執筆されたものです。

フランス革命後に釈放されたサドは、政治活動に関わるものの、その演説は無神論と宗教への攻撃とみなされ再び逮捕されます。処刑寸前に恐怖政治の終焉によって救われたのちも、『閨房哲学』『新ジュスティーヌ』などを匿名で出版しましたが、晩年は貧困と病に苦しみ、精神病院に収容され1814年に生涯を閉じました。

それらの作品は、19世紀にはスタンダール、ボードレール、ドストエフスキーら文学者、シュティルナーやニーチェら思想家に影響を与え、20世紀に入るとアンドレ・ブルトンやジョルジュ・バタイユ、ハンス・ベルメールをはじめとするシュルレアリスト、さらにはミシェル・フーコーやカミーユ・パリアら思想家へと受け継がれていきます。

没後200年を経た今日もなお、サドはその作品と共に、苛烈な人生と人物像を通じて、当時の道徳観を揺るがし、想像力を挑発し続け、時代を超えて現代の作家たちに読み継がれています。「反骨」と「官能」「不道徳」という強烈なイメージを放ち続ける一方で、サドの根底には社会規範への反抗と批判、人間存在の本質を見つめる眼差しが宿っています。

本展では、そうしたサドのイメージがいかに現代作家やシュルレアリスムに影響を与え、また「欲望と倫理」「自由と抑圧」といった普遍的テーマとして受容されてきたかを、絵画・写真・立体作品など多彩な表現を通じ、その鮮烈な精神を、現代作家によるオマージュを通してご紹介いたします。

マルキ・ド・サド頭蓋骨レプリカ(ブロンズ)
特別出展:Gallery Lucifer サド頭蓋骨レプリカ
Special Showcase: Gallery Lucifer - Replica of Marquis de Sade's skull

参加作家

  • 金子國義
  • 川合莨
  • 坂本眞一
  • 沙村広明
  • スズキエイミ
  • 空山基
  • 髙木智広
  • 多賀新
  • 田亀源五郎
  • FREAKS CIRCUS
  • 冷墨清志
  • 与偶
  • Arthur de Pins(アルチュール・ド・パン)
  • Ignacio Noé(イグナシオ・ノエ)
  • Patricia Mariano(パトリシア・マリアーノ)
  • Romain Hugault(ロマン・ユゴー)
  • Vince(ヴィンス)

【特別出展】

  • Gallery Lucifer(サド頭蓋骨レプリカ/ハンス・ベルメール)
  • Kuniyoshi Kaneko
  • Tabako Kawai
  • Shin-ichi Sakamoto
  • Hiroaki Samura
  • Eimi Suzuki
  • Hajime Sorayama
  • Tomohiro Takagi
  • Shin Taga
  • Gengoroh Tagame
  • Freaks Circus
  • Kiyoshi Hiyazumi
  • Yogu
  • Arthur de Pins
  • Ignacio Noé
  • Patricia Mariano
  • Romain Hugault
  • Vince

Special Showcase:

  • Gallery Lucifer (Replica of Marquis de Sade's skull / Hans Bellmer)

画像をクリックすると作家プロフィールをご覧いただけます。

Click on the image to view the artist's profile.

  • 金子國義/ Kuniyoshi Kaneko

    日大芸術学部在学中に舞台美術家の長坂元弘氏に師事。1964年より独学で油絵を描き始め、翌年、澁澤龍彦と出会い「O嬢の物語」の装幀と挿絵を担当。1967年個展「花咲く乙女たち」(青木画廊)で画壇にデビュー。絵画のみならず、着物デザイン、写真など多岐にわたる活動は晩年も衰えることなく、十八代目中村勘三郎襲名に続き、六代目中村勘九郎襲名披露の口上の美術を手がけた。2015年3月17日虚血性心不全により自宅寝室にて逝去。

  • 川合莨/ Tabako Kawai

    1958年 東京都生まれ
    鉛筆画 文学や神話の中に潜む、暗く歪んだエロティシズムを腫瘍的に描く

  • 坂本眞一/ Shin-ichi Sakamoto

    1972年、大阪府生まれ。漫画家。
    1990年に『キース!!』が「週刊少年ジャンプ」第70回ホップ☆ステップ賞に入選。翌年、同作でデビュー。
    2005年から「週刊ヤングジャンプ」にて『益荒男』を連載。2007年から「週刊ヤングジャンプ」にて『孤高の人』を連載。
    2010年、『孤高の人』で第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。
    2013年から『イノサン』を「週刊ヤングジャンプ」で連載。2015から、その続編『イノサン Rouge』を「グランドジャンプ」にて連載。現在は同誌にて『#DRCL midnight children』を連載中。

  • 沙村広明/ Hiroaki Samura

    1970年千葉県生まれ。1993年、多摩美術大学美術学部油画科卒業。同年、講談社「月刊アフターヌーン」誌上にて『無限の住人』でデビュー。光彩書房「漫画クリスティ」誌上にて責め絵を発表。以後2004年まで光彩書房、一水社、太田出版の様々な雑誌に責め絵を掲載。『無限の住人』は約19年にわたり連載され、第12回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、第40回アングレーム国際漫画祭〈シリーズ賞〉を受賞。代表作に『ベアゲルター』『波よ聞いてくれ』などがあり、『波よ聞いてくれ』は第43回講談社漫画賞を受賞、テレビアニメ化・ドラマ化された。漫画家として活動する傍ら、画集『人でなしの恋』をはじめ、イラストレーションや責め絵作品も発表するなど幅広く創作活動を続けている。

  • スズキエイミ/ Eimi Suzuki

    現代美術家・eimiessジュエリーデザイナー・マルチアーティスト
    生や偏見、祈りをテーマとし、古典美術を現代に落とし込んだコラージュにペインティングを組み合わせた平面作品を制作する他、金工作品やオブジェなども手掛ける。国内外で展示活動を展開する一方、アートディレクションやファッションブランドとのコラボレーション、百貨店の空間装飾、書籍の装丁画制作など、多岐にわたる分野で活動を続けている。

  • 空山基/ Hajime Sorayama

    1947年愛媛生まれ。スーパーリアル・イラストレーションの超絶技巧によってメタリックの官能的なロボット女性とピンナップ・アートを融合した︎「セクシーロボット」(1983)によって空山基の名は世界中に響きわたる。
    ソニーが開発した初代犬型ロボット「アイボ」のデザインではキャラクター・デザイナーとしての才能も遺憶なく発揮。90年代にはいるとBDSMの世界にテーマを求め「ガイノイド」(1993)を発表。
    近年ではミュージシャンのThe WeekndやDior、STELLA McCARTNEYなどのメゾンとのコラボや、ディズニー創立100周年を記念した「FUTURE MICKEY」のリリース等、カルチャーシーンを席巻し続けている。
    サブカルチャーとしての位置付けに終始していたフェティッシュ・アートを再定義しポルノとアートの境界線を脱構築した。現在も第一線で活躍しピンナップ・アート、エロティック・アートの真の革命家・エンジニアとして世界中のクリエーターから敬愛されている。

  • 髙木智広/ Tomohiro Takagi

    1972年岐阜県生まれ。幼少期より野山で多様な生物と触れ合い、その体験が現在の創作の原点となる。1990年代にヨーロッパで古典絵画技法を学び、1993年と2001年にはパプアニューギニア奥地を訪れ、精霊信仰とともに生きる人々の暮らしに触れることで、人間と自然との関係性について考察を深めた。以後、「ヒトが演じる動物園」「伊邪那美」「兎狩り」などの個展を東京、京都、台北、ニューヨークで開催。第16回岡本太郎現代芸術賞入選をはじめ、国内外の展覧会やアートフェアで作品を発表している。近年は《Still Human?》シリーズを中心に制作を展開。人間と昆虫、哺乳類、菌類など異なる生物の特徴を融合させた存在を描くことで、人間を自然から切り離された特別な存在としてではなく、生態系の一部神話や進化、生命の連続性への考察を手がかりに、「人間とは何か」という根源的な問いを探求している。

  • 多賀新/ Shin Taga

    1946年北海道出身。72年「日本版画協会」に初出品し、以後毎年出品。73~75年「版画グランプリ展」で受賞。個展(シロタ画廊/東京)を初めて開催する。以後毎年国内外にて個展を開催。出版物・画集・収蔵美術館(国内外)多数。

  • 田亀源五郎/ Gengoroh Tagame

    マンガ家/ゲイ・エロティック・アーティスト。
    1964年生まれ。多摩美術大学グラフィック・デザイン科卒業。80年代中頃からゲイ雑誌「さぶ」「バディ」「ジーメン」等で、主にゲイSMを描いたマンガ、イラストレーション、小説を発表。代表作『銀の華』『君よ知るや南の獄』など。『外道の家』で仏サド賞コミック部門賞受賞。2014年から一般誌にも進出。『弟の夫』で文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、日本漫画家協会賞優秀賞、米アイズナー賞最優秀アジア作品賞、独ルドルフ・ダークス賞アジア・シナリオ部門賞などを受賞。アーティストとしては主に海外で活動。パリ、ベルリン、ニューヨーク等で個展を多数開催。

  • FREAKS CIRCUS/ Freaks Circus

    DOLL SPACE PYGMALIONにて陽月氏に師事。
    ビスク(磁器)、石塑粘土で球体関節人形を制作。
    2015年より数年おきにヴァニラ画廊にて個展を開催。
    他グループ展、企画展に多数参加。

  • 冷墨清志/ Kiyoshi Hiyazumi

    1960年生まれ。
    2013年 第一回ヴァニラ画廊大賞・大賞受賞。
    2014年 初個展『秘密のシャンデリアリズム・ショー』(ヴァニラ画廊)開催。
    2015年 『Condensed Vanilla 2015』(ヴァニラ画廊)参加。『plus ultra the art fair 2015』(スパイラルガーデン)出品。
    2017年 第二回個展『夜のミュージック・フェア』(ヴァニラ画廊)開催。
    2019年 『One Art Taipei』アートフェア 出品。
    2020年 グループ展『Paradise Lost』(ヴァニラ画廊)参加。

  • 与偶/ Yogu

    1982年岐阜県生まれ。球体関節人形作家・造形作家。
    高校時代より独学で球体関節人形の制作を開始。2000年よりグループ展への参加を重ね2003年に京都で初個展を開催。同年より美術誌『季刊エス』にて連載を開始し、その独自の世界観が大きな注目を集める。
    内面に宿る恐怖、怒り、孤独、祈りといった感情を、人形という媒体を通して可視化した作品を発表。異形でありながら繊細さを併せ持つその造形は、精神と肉体、生と死、人間存在の本質を問いかける表現として高い評価を受けている。
    2017年には初作品集を刊行し、東京・ヴァニラ画廊にて13年ぶりとなる個展「フルケロイド ―FULLKELOID DOLLS―」を開催。2023年には6年ぶりの個展「死神に 唸り、牙を剥く」をヴァニラ画廊で開催し、初期作品から近作までを発表した。現在も球体関節人形を中心に、オブジェやフィギュアなど幅広い立体作品を制作し、国内外で精力的に活動を続けている。

  • アルチュール・ド・パン/ Arthur de Pins

    パリを拠点に活動するイラストレーター、コミックアーティスト。ベクターグラフィックによる滑らかな曲線表現と、鮮やかなフラットカラーを特徴とする独自のスタイルで知られ、現代フランスを代表するクリエイターの一人として高い評価を得ている。ユーモアと洗練されたデザイン性を兼ね備えた作品を数多く手がけ、コミック、アニメーション、広告、イラストレーションなど幅広い分野で活躍。ポップでスタイリッシュな画面構成と、魅力的なキャラクター描写によって、世界中に多くのファンを持つ。特に代表作『Péchés Mignons』は、軽妙な恋愛模様とユーモラスな人間描写で人気を博し、彼の名を国際的に知らしめた作品として知られている。

  • イグナシオ・ノエ/ Ignacio Noé

    アルゼンチンを拠点に活動するイラストレーター・漫画家。キャリア初期からイラストとコミックの両分野で精力的に活動し、国際的な出版社やメディアとのコラボレーションを重ねてきた。これまでにアルゼンチンの出版社・メディアをはじめ、イタリア、スペイン、イギリス、アメリカ、ベルギー、フランスなど世界各国の出版社で作品を発表。官能的かつ幻想的な作風で知られ、ヨーロッパや北米を中心に高い評価を得ている。2026年7月には、俳優・脚本家としても知られる John Cusack 原作によるコミック『MOMO』が、Mad Cave Studios より刊行された。

  • パトリシア・マリアーノ/ Patricia Mariano

    1988年、リスボン生まれ。ポルトガルを拠点に活動するビジュアルアーティスト、ならびにミューラルアーティスト。コンセプチュアル・リアリズムを基盤としながら、そこにシュルレアリスム的な要素を織り交ぜた独自の表現で知られる。建築学およびジャーナリズムを学んだ後、広告業界でキャリアを積むが、2019年より絵画制作に専念。以来、象徴的な物語性によって日常の風景を映画のワンシーンのような印象的な情景へと昇華させる、独自の芸術言語を確立してきた。アトリエでの制作と大規模なパブリックアート・プロジェクトの双方を手がけ、その作品は国内外の主要な展覧会やプロジェクトで発表されている。

  • ロマン・ユゴー/ Romain Hugault

    1979年生まれ。フランスのバンド・デシネ(漫画)作家。主に第二次世界大戦を舞台とする航空戦記で知られ、精密な航空機描写と迫力ある空中戦シーン、骨太なストーリーで構成された作品は航空・ミリタリーファンや歴史愛好者に絶大な支持を得る。元フランス空軍大佐でエールフランスのパイロットだった父の影響で幼い頃から航空機に親しみ、17歳で自家用操縦士免許を取得。パイロットの道もあったが漫画家を志し、エスティエンヌ美術学校に学んだのち、2005年に『最後の飛翔 Le Demier Envol』でデビュー。

  • ヴィンス/ Vince

    フランスを拠点に活動するアーティスト。豊かな色彩感覚と伸びやかな描線によって描かれる作品は、夢想と現実が溶け合う詩的な世界観を湛えている。その創作にはユーモアや遊び心が息づき、自由闊達に画面を彩る。鮮烈な色彩と軽快なリズムを持つ表現は、どこか懐かしさを感じさせながらも現代的な感性に満ちており、観る者を物語の世界へと誘う。自由な発想と豊かな想像力から生み出される作品群は、日常と幻想の境界を軽やかに越え、新たな発見と歓びをもたらしている。