2025年7月2日(水) 本日の営業時間 12:00 - 19:00 【展示室A】 江黒元気個展「IN DREAMS」 【展示室B】 髙木智広個展「Trigger」

'25/8/23 〜 9/2 秋吉巒回顧展 –RAN AKIYOSHI-

2025823 (土)〜 92 (火)

平日(月~金)12:00~19:00、 土・日・最終日12:00~17:00

展示室A 会期中無休

入場料 当日券1000 (画廊受付にて当日券販売)

展示室B シュルレアリスム・ヴィンテージポスター展もともにご覧いただけます。

現実の先にある世界観を象るシュルレアリスム作家が数多く存在する中、完全なる独創性に加え、緻密かつ濃密な作品を数多く描き、画家でありながら展覧会を開くどころかその絵を一枚も売らず、ほぼ無名のまま生涯を閉じた伝説の画家にして、日本を代表するシュルレアリスムアーティスト・秋吉巒の回顧展を開催します。
秋吉の作品には一貫して奇怪な世界観が描かれ、観る者の感性により、どの様な角度からも思い抱ける作品が次々と溢れ出ています。
作品を常に「未完」と考え、それ故に一枚も手放すことなく、まるで自らが幻想の囚われ人であるかのようにその世界を構築し続けた秋吉巒の幻想絵画は、「奇想」とひとくくりにするにはあまりにも狭すぎることでしょう。
また秋吉の画業は、混沌としたデジタル現代においてもなお観る者の心を捉え、幻想の深淵へと引き込んでやみません。現在に至るまで秋吉の作品は、熱烈な支持者によりカルト的な人気を得続けています。
本展覧会では観る者の探求心を掻き立てる作品を遺憾なく発揮した、秋吉特有の発想と感性の泉をご高覧いただけます。

秋吉巒 プロフィール

秋吉巒(本名:秋吉 照國)1922年、旧日本帝国支配下の朝鮮・京城に生まれ。自らの幻想絵画を世に売ることなく、個展すら開かずに画家としての生涯を過ごした。無名に等しい彼は自らの夢の世界に没入し、独学で培った技法を駆使しながら、一貫して独自の幻想美を追求し続けた。終戦後、九州を経て1946年に東京へ移り住んだ秋吉は翌年に結婚。その後一男を儲ける。米国将校の肖像画などを描きながら生計を立て、その後は『デカメロン』『風俗草紙』『裏窓』といった風俗誌や、『SM キング』『SM 奇譚』『SM クラブ』などの雑誌に表紙絵や挿絵を提供。こうした商業的な仕事を請け負いながらも、彼の幻想絵画への情熱は衰えることなく、1967年以降はついに雑誌の仕事を断ち自分自身の為の絵画制作に没頭するようになる。1981年、心不全により逝去。享年58歳。

秋吉巒の幻想画の新画集が刊行予定/会場にて先行発売します。 (発行:アトリエサード、発売:書苑新社)