ヴァニラ画廊大賞3人展

第1回ヴァニラ画廊大賞で各賞を受賞された3名の特別グループ展です。
都築響一賞/伊藤乍春・宮田徹也賞/野中健一・ヴァニラ賞/中田雛子(雛菜雛子)
各作家のそれぞれの受賞作と、興味深い他の作品も多数展示いたします。

 

伊藤乍春 

1993 愛知県生まれ
2012 春、名古屋芸術大学洋画領域入学 秋、退学
2013 秋よりGoldsmiths University of London Fine Art Degree入学

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都築響一賞受賞
ガムテープで補強された、薄っぺらい透明ビニールの上に、叩きつけられたように暴れる絵の具の層。こんなに暴力的な絵は久しぶりに見た。そしてその作者が まだ19歳の女性だと知って、さらに驚いた。ビニールという素材から、荒ぶる筆致、殴り書きされたタイトルにいたるまで、すべてのセンスが突き抜けてい る。だれのアドバイスも受けないようにして、このままブレずに進んでいったら、彼女はそうとうすごいアーティストになるはずだ。(都築響一)

 

野中健一

1964生まれ グラフィックデザインの学校を卒業後 独学で油絵やイラストを描きながら 80年代終わりから90年代中頃 までイラストレーションの仕事をする。(主に SM雑誌やアンダーグラウンドなサブカルチャー雑誌など)その後 音楽創作(電子音楽 ノイズを伴う音響作品) に興味が移行しそちらを中心に活動をす る。アメリカのノイズアーティストとのグラフィックでの交流や、ドイツのフルクサス的なノイズレーベルからの少数限定のリリース、等。
5年くらい前から平行して現在の布地を使った半立体的な絵画作品を模索 制作する。

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宮田徹也賞受賞
私は批評(ギリシャ語のクリティーク【判断】)をする者なので、優劣を施す審査は基本的に避けてきた。ヴァニラ画廊の、これまで権威的な「美術」という概 念を覆す作者による作品を黙々と支援し続けている姿勢に共感し、この度、委員を引き受けた。私がこの大賞に望むことは、現代「美術」というコンセプチュア ルな傾向とは異なる、これが「美術」なのかといった探求と冒険にある。《絵画・幸福》はオブジェと平面を何故かキャンバスに「打ち付け」、平面と立体の相 違を超克し、これまでに見たことがない形を生み出したことが私の心を打った。「美術」に拘ることは必要ない。自己のイメージと格闘するところに、創造の源 が存在する。 (宮田徹也)

中田雛子(雛菜雛子)

1887.2.5~
女子美術大学卒業 美術家。2012年9月より外に向けての作家活動を開始。
2012.12~作品「ヒナコルメル少女學館」において地下アイドル活動、実店舗ギャラリーサロンの主催を
作品「Entrance Into...」において両足で筆を持ちVaginaを描くショウを行う。

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ヴァニラ賞受賞
油彩で厚く描かれた作家自身の肖像。わかりやすいモチーフで描かれているが、エロティックでナルシスティックな作家の夜毎の一人遊びを、誇示する様なその 視線の湿り気、暗さ、そして重さが印象的である。少女が持つ独特の暗黒面を、深く深く突き詰めてもらいたい。この作家の描く暗闇はいつか「わかりやすい」 暗喩ではなくなるはずだとの期待を込めて、ヴァニラ画廊賞に選択した。(ヴァニラ画廊)

 

◆今年も第二回となるヴァニラ画廊大賞の応募が会期中にスタートします!

アートとは何か!
この根源的な問いに答えはありません。応募規定に沿う作品であれば、表現内容はまったく自由。
ヴァニラ画廊ならではの、ジャンルを乗り越え審査員を驚愕せしめる問題作の応募を期待しています。

■審査員
都築響一: 写真家
南嶌宏:美術評論家
宮田徹也: 美術評論家
ヴァニラ画廊
大賞/ 1 名(作品1 点を買い上げのうえ、ヴァニラ画廊で個展開催。)
都築響一賞/ 1 名(ヴァニラ画廊でグループ展開催。)
宮田徹也賞/ 1 名(ヴァニラ画廊でグループ展開催。)
南嶌宏賞/1名  (ヴァニラ画廊でグループ展開催。)
ヴァニラ賞/ 1 名(ヴァニラ画廊でグループ展開催。)

詳しくはこちらから

http://www.vanilla-gallery.com/award/index.html

 

「デモーニッシュとはどんな概念にも、ましてどんな言葉にも捉えきれぬようなものである。『神的』でもなく、『人間的』でもない。そして『悪魔的なもの』でもなく、『天使的なもの』でもない。それは『偶然』と『神の摂理』のようなものであり、無意識の領域に働く捉え難い超人間的・超自然的な力により、悟性や理性では解き明かし得ないもののことであり、我らを支配しているものである」

ゲーテのこの言葉のように、現在ヴァニラ画廊A室で開催中の安蘭展で展示している新作は捉えどころのない、何か不思議な感覚を呼び起こします。

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あるものは幽玄の彼方からちらりと顔を覗かせ、またあるものは自らの変化(これが醜い変化なのか、美しい孵化なのかはわからない。)を誇るような視線でこちらを見据えます。

全ての作品が収められた空間は、作品それぞれが共鳴をしているような感覚を覚えます。

しかしながら「解き明かし得ないものの事」という言葉に対して、新作が光と祈りに満ちている事は確信を持って感じる事ができるでしょう。

 

 

安蘭ミニインタビュー

 

◆絵を描き始めたきっかけなどありますか?

安蘭:小さい頃病弱で、あまり外で遊ぶことが制限されていたので、その代わりに室内でできる遊びとして絵を描いていました。それから大学で本格的に学ぶようになり、

卒業してから発表するようになりました。

 

◆一貫して耽美的な作風ですが、こちらも昔から描いていたのでしょうか。

安蘭:そうですね。小さい頃描いていたお姫様から作風は変わっていませんね()ずっと好きなものを描いてきました。

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安蘭さんが作品を描くにあたって影響を受けた作家さんはいらっしゃいますか?

そうですね...ペンで描くようになったのは、やはりビアズリーの作品の影響が大きいです。

それと大学の頃、友人が学内の図書室で見つけて、私に貸してくれたのが吉田良さんの作品集でした。

それはもう本当に衝撃的で、初めて球体関節人形を見たのですが、それ以来ある一定の期間描くものは球体関節人形ばかりでした。()

(偶然ではありますが、同時期に開催中の展示室Bの愛実さんは吉田先生の生徒さんでありました。)

当時は球体関節人形に関する事も、今のようにすぐに情報を得る事が出来なくて、「マリアの心臓」に行っては人形たちに見入っていました。

この世界が私の中で美しいと認識して、これが表現したいものだと感じました。

美しいだけではない何か、念を感じるというのでしょうか。自分自身が球体関節人形に対峙した時に感じた衝撃のような、言葉には出来ないけれど深く魂を捕えられるような作品を制作したいと強く思いました。

 

◆今回の作品たちは確かに何かオーラを感じますね。

細かな点描を描いている時などは写経しているような心持でした。(

そのような作品を目指しているので、感じて頂けると非常に嬉しいです。

 

今回の展示の見所を教えて下さい。

今回は作品に取り掛かるまで、構想段階がとても長かったのですが、熟考した分それが作品に反映させることが出来たと思います。

今回の作品展から少しづつ新しい表現を取り入れようと思い、色々と挑戦しました。多くの方に足をお運び頂ければ幸いです。

 

安蘭さん、ありがとうございました。

作品それぞれが共鳴し合うような会場にて、待望の新作をご高覧下さい。

 

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展覧会は1010日まで、愛実さんの展示とあわせて見逃せない展覧会です。

'13/9/30 10/10  安蘭展「Dämonisch」(デモーニッシュ)

http://www.vanilla-gallery.com/archives/2013/20130930a.html

 

 

愛実展「release」特別インタビュー

愛実展「release」

 

等身大の新作は、ゆっくりとたおやかにその肌を腐敗させ、屹立するような足元にはその動きを制限するような仕掛けが施されている。身体からは香り立つような絶望を、しかし、その瞳は全てを受け入れるような優しさと恍惚に満ちている。

 

現在ヴァニラ画廊で開催されている愛実展「release」、等身大の球体関節人形から大型のトルソ作品、そして今まで作家自身が撮りためてきた写真作品まで、作家の近年の創作活動を俯瞰できる展覧会です。

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作家ミニインタビュー

◆愛実さんが人形の制作を志したのは何かきっかけなどあったのでしょうか。

愛実:10年くらい前に東京都現代美術館で開催された「球体関節人形展」を観に行ったことがきっかけです。

「イノセンス」はあまり知らなかったのですが、丁度深夜のCMで展示の事を見て、展示終了間際に観に行きました。吉田良先生の作品に衝撃を受けて、先生の教室を見つけて通うようになりました。

 

◆愛実さんの作品はいわゆる可愛らしい人形では無く、痛みに満ちた表現が多いと感じるのですが、

最初からこのような作品を制作されていたのでしょうか。

愛実:そうですね...、「球体関節人形展」で観た作品たちは「人形」らしい可愛らしさを追求していくよりも、各作家さんの表現の媒体としての「人形」でした。私も当初からその思いが強かったのでしょうか、一番初めに制作した作品はうっすらとしたブルーの肌の作品でした。

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◆その作品も写真で拝見することが出来るのですね。作品写真もご自身で撮られているのでしょうか。

愛実:そうですね、全ての作品を自分で撮っています。制作~写真を撮ってようやく作品が完成するといった感じです。生きていないただのものから、生きものへ変わる瞬間が写真を撮る時だと感じています。

今回はずっと撮りためてきた写真作品も展示しています。

 

◆今回は初個展という事で、大作揃いですね。見所を教えて頂けますか?

愛実:この展示にあわせて新作3体を制作しました。等身大で手足まできちんと揃っているのは初めてです。

何か新しい事に挑戦したいという思いから生まれた3体です。

自分の色を出しながらも、見てもらう方に通じる言葉を持った作品を制作したいと思っています。

 

是非色々な方に見て頂きたいと思います。

 

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愛実さんありがとうございました。

 

新作・旧作含めてその瞳に魅入られてしまう作品揃い、思わず時間を忘れてしまいます。

ゆっくり時間をかけてご堪能下さい!

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展示は10月10日(木)まで、どうぞお見逃しなく!

'13/9/30 〜 10/10  愛実展「release」展覧会B室

http://www.vanilla-gallery.com/archives/2013/20130930b.html

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