森田一朗コレクション アメリカン・コラージュ~アメリカのかけらを探して~

森田一朗コレクション アメリカン・コラージュ~アメリカのかけらを探して~

新春特別企画・カメラマン森田一朗の蒐集作品大公開!

子供のころに、気がつくとアメリカと日本は戦争をしていた。
 広島と長崎に原子爆弾が投下、戦争は終結する。農地改革、労働組合法、日本国憲法公布。笠置シヅ子が東京ブギウギを歌い大流行する。漫画(ブロンディ) (チャック・ヤング作)朝日新聞に連載。1ドル360円に単一為替レート。警察予備隊。日米安全保障条約調印。対日平和条約・日米安全保障条約発効する。 第五福竜丸、ビキニの米水爆実験により被災。  森田一朗

 アメリカのかけらを集めた奇想天外なコラージュ作品。
1900年代の(およそ100年前)のポストカードや雑誌、マリリン・モンロー、ジュリー・ガーランドとミッキー・ルーニーの『ワーズ・アンド・ミュー ジック』、ネイティブアメリカン、リンカーン、映画『Star Wars』、奇術王ハリー・フーディーニ。アンディー・ウォーホールは再度コラージュ!ベティ・ペイジ、マーロン・ブランドのその微笑みを、森田が額に閉 じ込めた。

誰もが憧れ欲しがる、額に封じ込められた夢のアメリカン・コレクション全36点!

<森田コラージュ>賛江  千本健一郎(ジャーナリスト)  

 マリリン・モンロー、見知らぬネイティブアメリカン、そして寝静まった大都会の姿......。米国大陸の近現代の断面をほんのちょびっとのぞいただけで、強烈な「アメリカの風」が吹きつけてくる。  

 68年前に大戦が終わって突如、黒やら白やらの米兵に出くわしたときの衝撃は、それほどに深く私たちに沁みこんでいる。  

 「自由」だ、「民主主義」だと、気前よくばらまかれる「アメリカ文化」というヤツは、どれもこれもが新奇さに満ちていた。映画も、野球も、ご本尊の英語も。はては食糧、医薬品といった慈悲深い援助物資までが。  

 敗戦直後の人びとは、目の前の米国産「パンとサーカス」のまばゆさに圧倒され、その裏側まで見抜くゆとりはなかった。ならばアメリカに向ける私たちの視線は、あれからどれだけ熟したといえるだろう。  

 かつての腹ぺこ少年モリタ・イチローは、その新大陸の全盛、退廃、復元の切片をかき集め、今の世の「虚栄の市」の意味合いを、しばし考えさせてくれるのである。