2013年10月アーカイブ

雛菜雛子展「ヒナコルメルと地下少女館(飼育室)

現在ヴァニラ画廊Aルームでは雛菜雛子展「ヒナコルメルと地下少女館(飼育室) -ひなこちゃん苺味ー」を開催中です。

雛菜さんの固い美意識に包まれた展覧会。モデルは全て彼女が自身を描いたものであるという特異な作品ばかりです。

 

なぜこのような作品を制作するのか、雛菜さんにインタビューを試みました。

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◆雛子さんの作品群は、全て自らをモチーフにしていらっしゃるのには何か理由があるのでしょうか。

雛:これは制作者とモデルが同じだと何かと便利で、自己を作品の中に閉じ込めるという行為面白いと思っているからです。アウトサイドをコンセプトとしたポルトフィという世界観の作品です。その中で、自分を作品として表現しています。

 

そのポルトフィという作品の中では制作を3パターンに分類していて、Upper(上半身による制作)・Lower(下半身による制作)・Surface(表面)になるわけです。

 

◆???ポルトフィ...

う~ん、そうすると、Upper(上半身による制作)・Lower(下半身による制作)は絵画作品、Surface(表面)は雛子さんの外向きの活動(アイドルとしての活動)という事でしょうか。

 

雛:Surfaceは魔法画家アイドルひなこちゃん苺味、ヒナコルメル少女學館などの私の活動ですね。

 

◆つまり雛子さんの創作活動の一部の事をそう呼ぶわけですね。

何故にこの3つに分けて創作活動をなさっているのですか?

雛:世界平和の為?

◆世界平和の為...。(うーん。)

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◆(気を取り直して)いつ頃からこのような世界観でお描きになっているのでしょうか。

雛:この少女繪については、「ヒナコルメル少女學館で、14歳の少女が111年間の間に描いた」ものです。

◆...段々と(雛子さんが)わかって参りました...

でもこの大作揃いで、その世界観に説得力があるのは、雛子さんの優れた色彩感覚によるものが大きいと思います。

雛:ピンクは私にとって特別な色です。人形・玩具・お洋服やお着物、そして古いものが好きなので、自分で収集しています。色彩感覚も玩具的な色の組み合わせが好きなのだと思います。

 

◆この富崎NORIさんとのコラボレーション作品も、雛子さんが収集したお人形に囲まれて、自らもお人形として登場しますね。

 

◆雛子さんが影響を受けた作家などはいますか?

雛子:好きな作家は個人名ではくくれないのですが、ゴシック美術や、広く宗教美術などが好みです。

 

◆今回の作品も構図が宗教画に近いものが多々ありますね。

今回の展示の見所に付いて教えて頂けますか?

 

雛:展示はヒナコルメル少女學館の地下の地下少女館という設定です。

その地下少女館で繰り広げられる凄惨で美しい少女画家の絵画を是非ご高覧頂ければと思います。

 

◆雛子さん...とても不思議な、でも魅力あふれる人です。

ご本人に負けず、確固とした世界観を持った作品も、大作揃いの迫力ある展覧会です。

是非足をお運び頂き、雛子さんのポルトフィを体感頂きたいと思います。

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今週末11月2日(土)まで、お見逃しなく!

 

 

泥方陽菜展「剥離する真夜中」

現在ヴァニラ画廊Bルームでは泥方陽菜展を開催しております。10月の人形月間の最後を飾る作家の作品は、どこか虚ろで夜の亀裂から現れたような作品たち。

その制作者の泥方陽菜さんに、作品に付いてお聞き致しました。

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◆人形を作り始めたきっかけなどを教えて下さい。

泥方:ずっと絵を描いていたのですが、イラストの総合雑誌に天野可淡さんの作品と与偶さんの作品が掲載されているのを見ました。そこからすぐに人形制作に移行した訳ではないのですが、ずっと絵を描きながらも人形というものが気になっていたのです。

人形のイメージ自体はずっと気持ちの中に持ち続けていました。

 

油彩で美大の受験を受けると決めて、予備校でデッサンを習っていたのですが、そこでベルメールの写真を見てしまって...。

◆禁断の...(笑)

泥:そう、禁断の...(笑)それからはずっと描くものが全部人形!

 

◆そこから具体的に独学で人形の制作を始めたのですね。

泥:丁度二十歳くらいから作り始めました。全部が全部独学というわけでは無くて、人形の写真集や展覧会を見ながら、試行錯誤してきました。

 

◆なぜそこまで人形作品に惹かれたのでしょうか。

泥:人形は見る人の精神状態で具体的に顔が変わってくる部分がとても好きなのです。平面作品も人の精神状態に関わって、印象が変わる事はわかるのですが、人形だとそれが如実に表れるので、とても面白いと思います。

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◆今回写真家のクロダミサトさんに撮り下ろしてもらった作品は、本当にその要素が現れていますね。

写真の傍に同じ人形を置いているのに、全く違った印象を受けます。

泥:自分の作品を他の人に撮ってもらったのは初めてなのですが、私もとても驚きました。自分の作品では無いような、新たな発見がありました。

 

人形の他の魅力として、やはり動いて遊ばせる事ができるというのが大きい魅力だと思っています。

動かすのは私達なのですが、本当に支配されているのはどちらなんだろうと、動かされているのはこちらかもしれないというとても不思議な気持ちになりますね。

 

◆今回顔の無い(顔からお花が生えている)作品が2点ありますが、これはどのようなイメージなのでしょうか。

泥:今回個展を開催するにあたり、グループ展などでは出せないような作品を制作しようと思い出品しました。私はわりと悪い夢がイメージソースになっていて、この子たちも顔の内側から何か悪いものが噴き出すような夢を見てから制作しました。

 

その他にも足が変形している人形作品を制作したのですが、こちらは悪いものが足から抜けていく、解放されるようなイメージです。

手先や足先、顔は制作していて楽しいので、イメージを託しやすい場所ではあります。

 

◆悪夢を自分の中でろ過して、人形に託しているのでしょうか。確かに皆穏やかな顔をしているのに、目をあわせてくれませんね。

 

泥:どこを見ているのか定かではない表情が好みなのかもしれません。

いつかふと気持ちが通じ合い、自分だけに視線をあわせてくれるような、そんな心に残るような作品を作り続けていきたいと思っています。

 

泥方さん、ありがとうございました。

今回全て新作という熱のある作品揃い、泥方さんが言うように、全ての作品がその時々によって表情を変えます。

視線をあわせてくれるのは誰なのか、それぞれの作品の前で、その繊細な表情と対話して頂きたいと思っております。

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展示は11月2日(土)まで、是非足をお運び下さい。

http://www.vanilla-gallery.com/archives/2013/20131023b.html

 

 

◆雛菜雛子展覧会特別ワークショップ
「少女お化け繪教室」 

ヒナコルメル少女學館特別教室・ハロウィーンにあわせて、講師の雛菜雛子と一緒に楽しく素敵な鉛筆画を制作しましょう。

EVENT

◆10月26日(土) 第一部12:30~14:30満席 第二部15:00〜17:00 
料金3,000円(材料費(ミニフレーム・画材)込・ドリンク付・記念撮影チェキ付)

第二部の参加枠は残り僅かです。是非奮ってご参加下さい。
応募先URL→http://www.vanilla-gallery.com/archives/2013/20131023a.html

 

蛭の降る暗い暗い森の奥・・・茨の道を進み・・・そのまた奥の・・・深く 深く 深く 深く 深く ふかく暗い森の中
黒い蔦、紅い蔦、深緑色の蔦、に絡まれて ヒナコルメル少女學館があります。
ヒナコルメル少女學館 には 少女が一名在籍しています。
少女は あまりにおぞましく 観る者すべてを 魅了するでしょう。
故に少女は 快楽とエロスと絶望の 奈落の淵 へと 突き落とす・・・
111年の時を経て ヒナコルメル少女學館の重い扉が耳障りな鈍い音をたてて いま 開かれます
さぁ さぁ おいで おいで ヒナコルメル少女學館の東の塔の下にある階段を下へ下へとおりてごらん。
地下室があるから。

そこには 飼育室 があるよ。そこには そこには ほら ほら 鍵穴から覗いて!
なに を飼育してるの?産卵少女?うさぎ?人形?
いぢめて はいけません。
繪を描くことしか出来ない白痴の少女画家ひなこちゃんが描く悍ましくも美しい闇の世界をご覧ください。

※ヴァニラ画廊大賞でヴァニラ賞を受賞した中田雛子の初個展です。
名前を雛菜雛子(ひななひなこ)と改名し、さらなる彼女自身の飛躍の個展となるでしょう

     

雛菜雛子―ひなこちゃん苺味―

Lorina Milk♡Flavor(Hinako Hinana)

プロフィール
1887.2.5~ 
女子美術大学卒業 美術家
2012年9月より外に向けての作家活動を開始。
2012.12~作品「ヒナコルメル少女學館」において
地下アイドル活動、実店舗ギャラリーサロンの主催を行う
作品「Entrance Into...」において両足で筆を持ちVaginaを描くショウを行う
2012.9月「蛇少女ひなこちゃん」Black Heart
2012.11月「愛玩犬 捨犬少女 ひなこちゃん」ヴァニラ画廊
2013.4月「魔法画家アイドル ひなこちゃん苺味」ヒナコルメル少女學館
2013.4月ヴァニラ賞 受賞 ヴァニラ大賞展
2013.10月3人展ヴァニラ画廊

Hinako♡Hinana expresses eroticism of a narcissistic girl modeled on herself in usual painting activity.
On the other hand, Hinako♡Hinana paints with her legs and expresses an entrance of this world .
The live painting is a amazing performance in which she paints as a part of installation.
Hinako♡Hinana acts not only as a painter, but as an underground idle taking advantage of her lovely personal appearance.

 身体の奥に眠る無秩序をなぞり
 彼らに流れる透明な血液に託す

 夜毎に集めた耳鳴りを紡いで
 剥がれ落ちてゆく分身を夢にみた

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泥方陽菜 プロフィール

1988年5月9日生まれ
2008年頃から独学で人形製作を始める

2011年 5月 横浜浪漫館企画展
          11月 個展「仮構の幽閉」銀座 ヴァニラマニア

2012年 3月 横浜浪漫館企画展

第1回ヴァニラ画廊大賞で各賞を受賞された3名の特別グループ展です。
都築響一賞/伊藤乍春・宮田徹也賞/野中健一・ヴァニラ賞/中田雛子(雛菜雛子)
各作家のそれぞれの受賞作と、興味深い他の作品も多数展示いたします。

 

伊藤乍春 

1993 愛知県生まれ
2012 春、名古屋芸術大学洋画領域入学 秋、退学
2013 秋よりGoldsmiths University of London Fine Art Degree入学

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都築響一賞受賞
ガムテープで補強された、薄っぺらい透明ビニールの上に、叩きつけられたように暴れる絵の具の層。こんなに暴力的な絵は久しぶりに見た。そしてその作者が まだ19歳の女性だと知って、さらに驚いた。ビニールという素材から、荒ぶる筆致、殴り書きされたタイトルにいたるまで、すべてのセンスが突き抜けてい る。だれのアドバイスも受けないようにして、このままブレずに進んでいったら、彼女はそうとうすごいアーティストになるはずだ。(都築響一)

 

野中健一

1964生まれ グラフィックデザインの学校を卒業後 独学で油絵やイラストを描きながら 80年代終わりから90年代中頃 までイラストレーションの仕事をする。(主に SM雑誌やアンダーグラウンドなサブカルチャー雑誌など)その後 音楽創作(電子音楽 ノイズを伴う音響作品) に興味が移行しそちらを中心に活動をす る。アメリカのノイズアーティストとのグラフィックでの交流や、ドイツのフルクサス的なノイズレーベルからの少数限定のリリース、等。
5年くらい前から平行して現在の布地を使った半立体的な絵画作品を模索 制作する。

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宮田徹也賞受賞
私は批評(ギリシャ語のクリティーク【判断】)をする者なので、優劣を施す審査は基本的に避けてきた。ヴァニラ画廊の、これまで権威的な「美術」という概 念を覆す作者による作品を黙々と支援し続けている姿勢に共感し、この度、委員を引き受けた。私がこの大賞に望むことは、現代「美術」というコンセプチュア ルな傾向とは異なる、これが「美術」なのかといった探求と冒険にある。《絵画・幸福》はオブジェと平面を何故かキャンバスに「打ち付け」、平面と立体の相 違を超克し、これまでに見たことがない形を生み出したことが私の心を打った。「美術」に拘ることは必要ない。自己のイメージと格闘するところに、創造の源 が存在する。 (宮田徹也)

中田雛子(雛菜雛子)

1887.2.5~
女子美術大学卒業 美術家。2012年9月より外に向けての作家活動を開始。
2012.12~作品「ヒナコルメル少女學館」において地下アイドル活動、実店舗ギャラリーサロンの主催を
作品「Entrance Into...」において両足で筆を持ちVaginaを描くショウを行う。

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ヴァニラ賞受賞
油彩で厚く描かれた作家自身の肖像。わかりやすいモチーフで描かれているが、エロティックでナルシスティックな作家の夜毎の一人遊びを、誇示する様なその 視線の湿り気、暗さ、そして重さが印象的である。少女が持つ独特の暗黒面を、深く深く突き詰めてもらいたい。この作家の描く暗闇はいつか「わかりやすい」 暗喩ではなくなるはずだとの期待を込めて、ヴァニラ画廊賞に選択した。(ヴァニラ画廊)

 

◆今年も第二回となるヴァニラ画廊大賞の応募が会期中にスタートします!

アートとは何か!
この根源的な問いに答えはありません。応募規定に沿う作品であれば、表現内容はまったく自由。
ヴァニラ画廊ならではの、ジャンルを乗り越え審査員を驚愕せしめる問題作の応募を期待しています。

■審査員
都築響一: 写真家
南嶌宏:美術評論家
宮田徹也: 美術評論家
ヴァニラ画廊
大賞/ 1 名(作品1 点を買い上げのうえ、ヴァニラ画廊で個展開催。)
都築響一賞/ 1 名(ヴァニラ画廊でグループ展開催。)
宮田徹也賞/ 1 名(ヴァニラ画廊でグループ展開催。)
南嶌宏賞/1名  (ヴァニラ画廊でグループ展開催。)
ヴァニラ賞/ 1 名(ヴァニラ画廊でグループ展開催。)

詳しくはこちらから

http://www.vanilla-gallery.com/award/index.html

 

「デモーニッシュとはどんな概念にも、ましてどんな言葉にも捉えきれぬようなものである。『神的』でもなく、『人間的』でもない。そして『悪魔的なもの』でもなく、『天使的なもの』でもない。それは『偶然』と『神の摂理』のようなものであり、無意識の領域に働く捉え難い超人間的・超自然的な力により、悟性や理性では解き明かし得ないもののことであり、我らを支配しているものである」

ゲーテのこの言葉のように、現在ヴァニラ画廊A室で開催中の安蘭展で展示している新作は捉えどころのない、何か不思議な感覚を呼び起こします。

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あるものは幽玄の彼方からちらりと顔を覗かせ、またあるものは自らの変化(これが醜い変化なのか、美しい孵化なのかはわからない。)を誇るような視線でこちらを見据えます。

全ての作品が収められた空間は、作品それぞれが共鳴をしているような感覚を覚えます。

しかしながら「解き明かし得ないものの事」という言葉に対して、新作が光と祈りに満ちている事は確信を持って感じる事ができるでしょう。

 

 

安蘭ミニインタビュー

 

◆絵を描き始めたきっかけなどありますか?

安蘭:小さい頃病弱で、あまり外で遊ぶことが制限されていたので、その代わりに室内でできる遊びとして絵を描いていました。それから大学で本格的に学ぶようになり、

卒業してから発表するようになりました。

 

◆一貫して耽美的な作風ですが、こちらも昔から描いていたのでしょうか。

安蘭:そうですね。小さい頃描いていたお姫様から作風は変わっていませんね()ずっと好きなものを描いてきました。

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安蘭さんが作品を描くにあたって影響を受けた作家さんはいらっしゃいますか?

そうですね...ペンで描くようになったのは、やはりビアズリーの作品の影響が大きいです。

それと大学の頃、友人が学内の図書室で見つけて、私に貸してくれたのが吉田良さんの作品集でした。

それはもう本当に衝撃的で、初めて球体関節人形を見たのですが、それ以来ある一定の期間描くものは球体関節人形ばかりでした。()

(偶然ではありますが、同時期に開催中の展示室Bの愛実さんは吉田先生の生徒さんでありました。)

当時は球体関節人形に関する事も、今のようにすぐに情報を得る事が出来なくて、「マリアの心臓」に行っては人形たちに見入っていました。

この世界が私の中で美しいと認識して、これが表現したいものだと感じました。

美しいだけではない何か、念を感じるというのでしょうか。自分自身が球体関節人形に対峙した時に感じた衝撃のような、言葉には出来ないけれど深く魂を捕えられるような作品を制作したいと強く思いました。

 

◆今回の作品たちは確かに何かオーラを感じますね。

細かな点描を描いている時などは写経しているような心持でした。(

そのような作品を目指しているので、感じて頂けると非常に嬉しいです。

 

今回の展示の見所を教えて下さい。

今回は作品に取り掛かるまで、構想段階がとても長かったのですが、熟考した分それが作品に反映させることが出来たと思います。

今回の作品展から少しづつ新しい表現を取り入れようと思い、色々と挑戦しました。多くの方に足をお運び頂ければ幸いです。

 

安蘭さん、ありがとうございました。

作品それぞれが共鳴し合うような会場にて、待望の新作をご高覧下さい。

 

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展覧会は1010日まで、愛実さんの展示とあわせて見逃せない展覧会です。

'13/9/30 10/10  安蘭展「Dämonisch」(デモーニッシュ)

http://www.vanilla-gallery.com/archives/2013/20130930a.html

 

 

愛実展「release」

 

等身大の新作は、ゆっくりとたおやかにその肌を腐敗させ、屹立するような足元にはその動きを制限するような仕掛けが施されている。身体からは香り立つような絶望を、しかし、その瞳は全てを受け入れるような優しさと恍惚に満ちている。

 

現在ヴァニラ画廊で開催されている愛実展「release」、等身大の球体関節人形から大型のトルソ作品、そして今まで作家自身が撮りためてきた写真作品まで、作家の近年の創作活動を俯瞰できる展覧会です。

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作家ミニインタビュー

◆愛実さんが人形の制作を志したのは何かきっかけなどあったのでしょうか。

愛実:10年くらい前に東京都現代美術館で開催された「球体関節人形展」を観に行ったことがきっかけです。

「イノセンス」はあまり知らなかったのですが、丁度深夜のCMで展示の事を見て、展示終了間際に観に行きました。吉田良先生の作品に衝撃を受けて、先生の教室を見つけて通うようになりました。

 

◆愛実さんの作品はいわゆる可愛らしい人形では無く、痛みに満ちた表現が多いと感じるのですが、

最初からこのような作品を制作されていたのでしょうか。

愛実:そうですね...、「球体関節人形展」で観た作品たちは「人形」らしい可愛らしさを追求していくよりも、各作家さんの表現の媒体としての「人形」でした。私も当初からその思いが強かったのでしょうか、一番初めに制作した作品はうっすらとしたブルーの肌の作品でした。

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◆その作品も写真で拝見することが出来るのですね。作品写真もご自身で撮られているのでしょうか。

愛実:そうですね、全ての作品を自分で撮っています。制作~写真を撮ってようやく作品が完成するといった感じです。生きていないただのものから、生きものへ変わる瞬間が写真を撮る時だと感じています。

今回はずっと撮りためてきた写真作品も展示しています。

 

◆今回は初個展という事で、大作揃いですね。見所を教えて頂けますか?

愛実:この展示にあわせて新作3体を制作しました。等身大で手足まできちんと揃っているのは初めてです。

何か新しい事に挑戦したいという思いから生まれた3体です。

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