現在画廊にて開催中のリーランド・ボブ写真展「【Half-Drag】&【Neo-Burlesque】」では、ショービジネス界で活躍するフェティッシュでビザールな人々の姿を撮った「Neo-Burlesque」シリーズと、氏の最新作でもある、有名ドラァグクイーン達の顔半分にドラァグメイクを施した姿を撮った「Half-Drag」シリーズを展示しております。
どちらのシリーズも、日常とは異なった艶やかで華やかな衣装や化粧が魅力的な作品ですが、「Neo-Burlesque」でもフォーカスされている、「バーレスク」とはどのような芸術なのでしょうか。今回は、現役バーレスクダンサーのRITA GOLDIE嬢によるバーレスクミニコラムをお届けします。
RITA GOLDIEのWhat’s Burlesque ?
バーレスクダンスは、ペイスティと呼ばれる飾りで乳首を隠し、タッセル(房飾り)をつけて回す動作や、腰を突き上げたり身体を震わせる動きをするなど独特の技術で観客を魅了する。
この局部を見せないストリップダンサー、ヌードダンサーをバーレスクダンサー(Burlesque Dancer)と呼ぶ。このようなダイレクトな性表現ではなく「焦らす」という行為が最も重要視される成熟した大人のエンターテイメントである。
バーレスクという言葉には本来「おどけた・茶化した」などという意味が含まれており、色気を強調しつつもからかったり笑わせたりするショーであるという意味合いが強い。
バーレスクの歴史の始まりは1900年代初頭にまで遡る。シカゴ万博の開催された1933年頃にバーレスクは一大ブームになり、古くは羽の大扇子で身体を隠しながら舞い踊るサリー・ランド、腰の周りにバナナの房をつけて踊るジョセフィン・ベーカーなどのダンサーが活躍した。
歴史の変化の中で一時期は衰退したものの、近年アメリカを中心としてバーレスクブームが再燃。より個性を打ち出したスタイルを取り入れた「ネオバーレスク」や現代的な演出を行うダンサーが増えつつある。
(バーレスクダンサー RITA GOLDIE)
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過剰なほどに艶やかに着飾り装う彼らの姿を写した氏の写真はしかし、表面的な美しさばかりでなく、その人々の内面的な美学をも感じさせます。
このハイセンスな作品揃いの展覧会をどうぞご高覧下さい。
本展覧会では、会場内に実際のバーレスクダンス用の衣装・小道具を同時展示中!
また、会場内にて、バーレスクダンサー達の写真が掲載された写真集「The Velvet Hammer Burlesque」を販売開始致しました!
この機会をお見逃しなく。
■リーランド・ボブ写真展【Half-Drag】&【Neo-Burlesque】
2013年2月18日~3月2日(平日12時~19時、土日祝12時~17時)
入場料500円
http://www.vanilla-gallery.com/archives/2013/20130218.html