2010年11月アーカイブ

ヴァニラ画廊では来週29()より、今年91日に急逝された小山哲生氏の追悼展示を行ないます。

実験的な創造で常に我々に新たな発見を与えてくれた小山哲生の世界。

深遠なる静謐と膨大なるエネルギーとが同居する、氏の作品の数々を心ゆくまでご堪能あれ


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小山哲生 追悼展 「天国の青い蝶」

 http://www.vanilla-gallery.com/gallery/koyama/koyama2.html


■11
29()124()
入場無料

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 天国の青い蝶
太陽のバラの島   水と 幻覚
日輪の上のイコン   原色のブルース
この世で最も美しい姿であり 恐ろしくして
もう 見れないのかも
縮樹の美であり 耽醜の美である
つまり 美しいことの 
神秘

天国の青い蝶
太陽のバラの島   水と 幻覚
日輪の上のイコン   原色のブルース
この世で最も美しい姿であり 恐ろしくして
もう 見れないのかも
縮樹の美であり 耽醜の美である
つまり 美しいことの 
神秘


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小山哲生 Tetsuo Koyama / プロフィール

長野県に生まれる

60
年代アートのなかにビタミンを発見、自分の表現行為を「ビタミン・アート」と名付ける。儀式、ハプニングを通して、テレビ、雑誌にビタミン・アートを紹介する。新宿、銀座の街頭でデーティング・ショー「太陽曼荼羅」シリーズで個展。銀座東芝ホールで牛と蛇と人の共演でビタミン・アートリサイタルを開く。

70
年代インド放浪。「花とビートルズとお釈迦様」のテーマで個展。人形の制作を始める。「人・人・人形」のテーマで個展。

80
年代インド放浪。風景画を描き始める。ブロードウェイ新人賞でグランプリを取る。個展「神話深層の飛行」にて銀座 ギャラリーラランヌの壁面を白い夢でいっぱいにする。

90
年代銀座 三真堂ギャラリーで立体拡大のオブジェを発表。公募展にて東京都知事賞、内閣総理大臣賞受賞。

2005
年 渋谷マリアの心臓「この世でいちばん真っ赤なりんご」のタイトルで個展。

2006
年 人人展(東京都美術館)小さな人人展(羽黒洞木村東介)地獄太夫展(マリアの心臓/人形屋佐吉)幽霊展(マリアの心臓/人形屋佐吉)

2007
年 少女恋の美学(マリアの心臓/人形屋佐吉)人人展(東京都美術館)受胎告知展(マリアの心臓/人形屋佐吉)

2008
年 囚われし少女の嘆き・展(マリアの心臓/人形屋佐吉)銀座 ヴァニラ画廊「耽醜の美」のタイトルで個展。IFAA(国際幻想芸術協会)「幻想芸術展」京都(同時代ギャラリー)東京(世田谷美術館区民ギャラリー)幻獣展(ロイヤルサロンギンザ)白昼の大見世物展サディスティックサーカス・見世物アートの現在(ヴァニラ画廊)

2009
IFAA(国際幻想芸術協会)「幻想芸術展」東京(ギャラリーやさしい予感)幻獣展(ロイヤルサロンギンザ)IFAAミニチュアール展(ギャラリーベルンアート 大阪)ヴァニラコレクション(ヴァニラ画廊)この指とまれvol.2 ~地球と子ども達の愛ある未来に~(NHKみんなの広場ふれあいホールギャラリー)

2010
年 人人展(東京都美術館)小さな人人展(羽黒洞木村東介)ベラドンナ展(神楽坂DIE PRATZEIFAA(国際幻想芸術協会)「幻想芸術展」東京(ギャラリー やさしい予感)

2010年) 91日 進行性胃癌により、
さいたま市内の病院にて逝去 享年 67

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 皆様のお越しをお待ちしております。 

 

 

 

天野大吉展レビュー~「神話的グロテスクの偶像」

 

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   その強烈ながらも魅せられてやまない鮮やかな色彩に、或いはその美しい独特のフォルムに、ともすれば我々はそれらを形作る「もの」を認識するより前に、作品に見入ってしまうだろう。

そして気付き慄く、羽や泥、蟲、そして鱗の合間から浮かび上がる、眼、鼻、顎、―我々人間の、輪郭に。

 

 

 

 

  天野氏の作品を上手く言葉にするのは至難の業であるが、あえてひとつ言葉を当てるとするならば、「神話的グロテスク」とでも云おうか。

 生々しくぬめる魚の腸、鱗、蛸、蚕などの素材が、天野氏の卓越した技術によって神秘的な美しさを帯びて人体を覆い、絡まり、繋がる。そこには荒々しい生命の力強さやあられもない放流の迫力が、永遠さえ感じさせる静謐の内に表されている。

 その圧倒的な生命の力の内にあっては人間の身体はもはや個体を超え境界線をなくし様々なものと繋がりあってひとつの幻想的な偶像となるのだ。

 それは上辺の意味での「自然との一体」ではなく、もっと深遠で根源的な生命と繋がるということであり、その溢れ出る命のグロテスクな美しさに垣間見る人体の奇妙に神秘的な存在に、我々は無意識のうちに恐怖と戦慄、そして同時に不思議な恍惚感を覚えることであろう。 

 「宗教」は往々にして善と悪、聖と邪を分かつものかもしれない。だが「神話」は違う。「神話」はおよそ全ての生存、生きとし生けるものの奔放な力を是認し、神化する。

そういう意味で、天野氏の作品が生み出す世界観は「宗教的」ではなく「神話的」であるのではないか、と私は感じる。

 

 今回の天野氏の個展のタイトルは“HumanNature”、これを日本語に訳すと「人間性」といった意味になる。

 迸る生命の神秘的な力強さを司る、グロテスクな美神としての人間の存在=人間性が静かに湛えられた天野氏の作品を、どうぞご高覧頂きたい。

(画廊スタッフ:伊藤)

 

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天野大吉展2

 

■天野大吉展“Human Nature”

■11月15日~11月27日

■於ヴァニラ画廊(月曜~金曜:12時~19時/土曜:12時~17時/日曜休廊)

 

ヴァニラ画廊は現在開催中のヴァニラコレクション展の会期中に創立7周年を迎えました。

ヴァニラ画廊は現在開催中のヴァニラコレクション展の会期中に創立7周年を迎えました。 

新たな想いを胸に、全てのフェティッシュを愛する皆様へ、今後も独自の美的世界を発信して参ります! 

次回展示は、新たな一歩に相応しい天野大吉氏による作品展をお届け致します。  

  

■天野大吉展

 Human Nature

   http://www.vanilla-gallery.com/gallery/amano/amano.html 

  

■11月15日(月)~11月27日(土

※入場無料 

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 "Daikichi Amano's art is a combination of Jean.Cocteau and Jacques Cousteau"

~マリリン・マンソン~

 

 

 天野大吉は、"現代の葛飾北斎"と呼ばれている。

日本で活動しているアーティストの中で、最も重要なビジュアルアーティストであり、彼の作品は日本国外からも注目されている。最近では、欧州、アメリカ、ラテンアメリカそしてオーストラリアなど世界各国で、国際的なカルトファンを獲得している。

驚きなのは、天野作品はこんなに生々しく不気味であるにも関わらず、その美しさはファンを魅了してやまない。
そしてマリリン・マンソン、ギャスパー・ノエ監督など、天野の作品は世界の著名アーチスト達の目にも触れ、絶賛されている。

天野大吉の写真群は彼の中に存在する、秘められた幻想の世界を描いている。それはアニミズム的、獣性的、そして自然の中で生じる帰先遺伝的(アタビズム)なものに由来するファンタジーであり、それが人間としての本能的な恐怖と欲望を呼び起こす
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作品には世界にとって人間の体とは、その類い稀な美しさが讃えられる崇拝の対象であると共に、その肉体は自然界と融合し、奇形化したものである。木、血、骨、鱗そして羽と融合した肉体は‘エロ・グロ’へと変化し、そして最高に強烈なブラックユーモアが、このとてつもなく恐ろしいジオラマの中にくっきりと織り込まれている。

天野の映像の源流は日本文化の伝統的なアイコノグラフィーと神話にある。彼は一枚の写真の中で、女の子を伝説の生き物に化えてしまう。

天野の作品は、禁じられたものを見たいという、圧倒的な好奇心と欲望の中で、その閉ざされた扉の向こう側にあるものをさらけ出すだけでなく、皮膚の下に潜んでいる何かを私達に見せようとしている。そうすることで人間、自然そして性の間に存在する、妖気漂う恐怖に満ちた関係の深層に存在する何かを、私達に告げようとしているのである。