サトゥルノ・ブット/Saturno Buttò 展 「THE DARK MIRROR」

サトゥルノ・ブット/Saturno Buttò 展

「THE DARK MIRROR」

Saturno Buttò 氏の作品達には、人を律された精神へと促す力がある。

ヴァニラ画廊にて開催中のサトゥルノ・ブット展、油彩で丁寧に塗り重ねられた写実的な作品が多数展示中である。

そこには氏のミューズが、様々な形で木製のキャンバス内に納められている。

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フェティッシュなアイテムに身を包んでいる者、または拘束されているもの、もしくは拘束されることにより完成された姿に成った者...。サトゥルノ氏の確かな絵画技術によって、宗教芸術(キリスト教美術)の図像学的に演出され、時に皮肉めいて、時にはさらに悪趣味的に、物語を背負い絵画のミューズとして降臨する。

 

会場内ではそのミューズ達が自らを誇るように、あなたを見つめるだろう。

彼女等の表情には苦悶の表情は無く、まるで何かを成し遂げるために、自分を解放している姿のように見える。女性という体を持って生れ落ち、その体を介して、肉体をもってして否定した世界、宗教や霊性へ何らかのアプローチをするために選ばれたのではないだろうかと感じるような身体。そして選ばれた肉体として、出来上がっていく律された精神性が作品から匂い立つようである。

そのミューズへの深い愛と情熱、官能の喜び、人間の業の肯定が、サトゥルノ氏のテクニックや世界観だからこそ描くことができるのだろう。

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まるで魔術師のようにそこかしこに仕掛けられた暗喩を解いていくのも、サトゥルノ氏の作品を読みこむ楽しみの一つでもある。

 

日本で初公開となるサトゥルノ・ブット氏の作品群。骨太な暗黒のゴシック絵画の神髄を是非ご堪能下さい。11月16日(土)まで、この貴重な機会をお見逃しなく。

http://www.vanilla-gallery.com/archives/2013/20131104a.html

 

 

ヴァニラ画廊スタッフ・永澤